転職・転居しました
ご無沙汰しております。ロンドンからです。
3月に入り、日本ではそろそろ春の訪れを感じる頃ですが、こちらでは先週から気温がぐっと下がり、毎日雪がちらちらと舞っています。例年、4月末頃になってようやく日本の「木の芽どき」のような感じが湧いてくるので、春はもう少し先のようです。
さて、私のロンドンでの生活も、早いもので、丸6年になろうとしています。昨年4月より、精神科の臨床の仕事を始め、本年1月より、精神科専門医(コンサルタント)の職に就きました。ロンドン南西部の、南ロンドン&モーズレー国営医療機構(South London & Maudsley NHS Trust)ランベス区の、Placement Assessment & Management Service(PAMS)というチームで仕事をしています。これはリハビリテーション部門の一部として新しく設けられたサービスで、ランベス区が担当しているレジデンシャル・ケア施設に滞在する患者の治療・リハビリテーションが主な役割です。中には、ロンドンから遠く離れたドーバーやウェールズの施設にいる人たちもいて、日帰り旅行さながら、1日かけて面接をしに行くこともあります。
日英間の医療・社会福祉制度や、精神科臨床にまつわる司法制度の違いもさることながら、多民族都市ロンドンゆえの、文化・社会的背景の多様さによって生じる臨床像の違いなど、新たに「発見」することが毎日のようにあります。新米コンサルタントとしては、チーム間、医局内での力動も学ばねばならず、なかなか気が抜けません。それでも、せっかくここで仕事をする機会に恵まれたので、しばらくがんばってみようと思っております。
また、1月に転居しました。新しい住まいは、繁華街ソーホーの近くで、中華街のすぐ裏です。一昨年の欧州連合拡大後、東欧からの移民が爆発的に増えました。この辺を歩いていると、英語よりも他の外国語を耳にすることのほうが多く、イギリスにいるような気がしません。無国籍地帯のようで、外国人の1人としては、なかなか居心地よく感じています。
ロンドンは、狂牛病や口蹄疫にも負けず、昨年の地下鉄テロにもくじけずに、とんでもなく高い地下鉄運賃や、いまだに上がり続ける住宅価格、月曜日に多い病休社員等々に嘆きながらも、なかなか元気です。近くにお立ち寄りの際は、ぜひお声をおかけください。
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