クリスマス休暇前夜
明日からクリスマスの4連休になる。
イギリスでは、23日まではどこも通常営業、24日のクリスマス・イブは早じまい、25日のクリスマスと26日のボクシング・デーがバンク・ホリデー(国民の休日)になる。今年は23日が土曜日にあたるため、4連休になるというわけだ。
先週までの2週間は、クリスマス・ショッピングに出かける人で、街はどこもひどい混雑だった。恐ろしくて、オックスフォード通りには足を向けなかった。職場では、次から次へといろいろな問題が目の前に現れて、気ぜわしいし気は休まらないしで、なんとなくつんつんとしていた。
それが、今週に入ったとたん、がらっと変わった。街は込んでいるものの、殺気立った感じは消えた。週の頭から、地元の人はぼちぼち帰省し始め、通りには観光客のほうが目立つようになった。(霧でキャンセルが続出した空港では、きっと殺気立っていたと思う。)
仕事は、かなりの人が休暇を取っているため、メールのやり取りも少ないし、なにしろ、仕事にならない。患者さんたちも静かで、急を要することもない。ひとりだけ少し具合の悪い人がいたのだが、私が何かするまでもなく、落ち着いてしまった。
先週までの慌ただしさが、クリスマス前の駆け込み操業のせいだと気がついたのは、今週に入ってから。わかっていたらもう少し気分が楽だったのに、と苦々しく思うのもいつものことである。この時期のイギリスは、日本の年末年始の休暇の前に似ている。年末が2週間前倒しになったようなものである。
今日は、午後から仕事に行った。こういうことに限っては、うちのチーム・リーダーはやけに気が利くので、チームに残っているメンバーを午前組と午後組に分けて、9時に出てきた人は2時に上がり、午後出てきた人が5時まで留守番することにさっさと決めてしまった。医者は今週は1人しかいないので、私は勝手に午後組に入った。(どうせ何かあれば、携帯電話で呼ばれるのだし。)
ぽかっと空いた午前中を有効に使うべく、私はスーパーに買い出しに行った。明日と明後日は店は開いているが、品薄になっているかもしれない。25日は、レストランはおろか、スーパーもほとんど閉まる。(おまけに、バスも地下鉄も止まる。)4日分の食材とデザートと飲み物を買い、入るだけナップ・サックに押し込んで、残りは手に持って、予想外の重さに、よたよたしながら帰宅した。
仕事に出ても、昨日よりさらに仕事がない。先延ばしにしていた手紙を書きあげた後は、いくつかメールを書いたり調べものをしたりしただけ。午後組の数人は、Merry Christmas!と言いながら、4時55分にさっさと引き揚げた。
帰り道のトラファルガー広場には、ノルウェーから贈られたクリスマス・ツリーがどんと構えている。写真の正面左手がナショナル・ギャラリー。右手奥がSt Martin-in-the-Field教会。ツリーの反対側では、St Giles教会のコーラス隊がクリスマス・キャロルを歌っていた。
我が家のクリスマス・ツリーも飾りつけをした。先日、ケンブリッジのマーケットで買ったもの。高さが25センチしかないが、クリスマス・ツリーにはかわりない。
さあ、これから4日間、読書とDVD鑑賞に明け暮れることにする。
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